最近何かと世間を騒がせている大気汚染物質PM2.5。


熊本県では、午前4〜7時の間に、
一度でも濃度が85マイクログラム/m2を超えれば注意喚起するといった
基準が設定してあるようです。

その際には外出を控えるように勧告されることもしばしばあり、
不安に思われている方も多いのではないでしょうか?


しかし、本当に外出せずに家に籠れば安心なのでしょうか?


この微小な粒子は、花粉などと比べて非常に粒子が細かく、
空気が入ってくる以上は、室内に入ってくるほどのサイズです。

気密化されていない一般の住宅において、
相当隙間面積C値を5cm2/m2程度と仮定します。

床面積が100m2程度の家であれば、5平米、
つまり畳3枚程度の隙間があるということになります。



これだけの隙間があれば、
PM2.5はどこからともなく侵入してしまい、屋外とさして変わらない
環境となります。

衣類に付着した粒子も屋内を舞っていることも忘れてはいけません。

また、換気が不十分な一般住宅においては、
屋外での濃度が低下した後であっても、屋内の濃度は中々下がらない。
ということになります。


ではどうすれば良いのでしょうか?


既存家屋においては、空気清浄機に頼らざるを得ないでしょう。
最近は非常に性能の優れた商品があるようです。

しかし、これから新築される場合は、
気密と換気についてしっかり考えられた住宅をお選び下さい。


2つのポイントをまとめますと、


◆気密性

どんな家であっても吸気口はありますが、この吸気口以外の隙間を
極力ゼロに近づけようとするものが高気密です。
空気の入口と出口を限定することで、効果的に換気ができます。

参考までに、一般的にC値1.0以下程度が高気密と言われています。
出来れば0.5以下が理想でしょう。



◆換気

前述の通り、気密性が上がる事で効率的に淀みなく換気ができます。
換気設計がしっかりした住宅を選びましょう。

当社の場合、標準は第三種換気(自然吸気+機械排気)となっておりますが、
一種換気(機械吸気+機械排気)で電子フィルターを採用したものもオススメです。

ただし、一種換気はメンテナンスが困難なため、
使い方を間違えると換気が機能しなくなり、建物にダメージを与えかねない諸刃の剣です。

いずれを使われるにせよ、
換気について十分な知識を持ったビルダーさんであれば大丈夫です。




以上の2点について、掘り下げて質問されると良いでしょう。



「換気に頼ってないから窓を閉め切ればPM2.5は大丈夫!」

といった回答は危険です。



Logic Architecture 吉安孝幸


追伸、

suumoジャーナルに参考になる記事がありました。

http://suumo.jp/journal/2013/02/22/38432/

是非ご一読下さい。