先日、ヤフーのトップュースで、
入浴時のヒートショックによる死亡事故の記事がありました。
その反響か、
関連するニュースが様々なサイトで取り上げられたり、
某巨大掲示板でもヒートショックについての話題で盛り上がっているとか。
当社のHPも「ヒートショック」と検索されアクセスされる方が増えております。
まず私事ですが、
10数年前に建てた当時の自宅は、断熱が相当悪い家でして、
リビングを暖めるにもエアコン+ガスファンヒーターが必要でした。
ちなみに冬場の電気ガス灯油代は3万円以上もかかっていました。
それでも外気温と内気温はほとんど変わらず、
また、いくら窓を開けても収納内のカビが酷く、非常に住みにくい家でした。
子供が生まれてから、子供の事が心配になり、このままではダメだと思い・・・
数百万円かけて断熱改修を行いました。
2ヶ月の工期と、社長邸特価であっても数百万円の出費・・・
改修後はさすがに快適になり、
蓄熱式暖房機で家中暖かい家になりましたが、、、
「最初から気密断熱のことをしっかり勉強していれば」
と後悔した経験から、思うところをダラダラと書いていきます。
ご面倒で無い方はお読みいただけると嬉しいです。
何年も前からお伝えしてきましたが、
ヒートショックで亡くなられる方の数は、交通事故死亡者数を上回ります。
亡くなられる方は高齢者ばかりではなく、若年層の方も多く含まれます。
とある掲示板の記事を見ていると、
住宅設備機器メーカーが悪いような論調になっておりましたが,
果たしてそうなのでしょうか?
これまで日本の住宅において、
湿気を嫌ってか、浴室の断熱は何も無いという住宅が殆どでした。
つまりユニットバスの廻りはほぼ外気温。
これでは寒いのは当たり前です。
確かに、お風呂そのものを断熱材で覆うことも出来なくはありませんし、
断熱を強化したユニットバスも存在します。
しかし、
お風呂と並んで、ヒートショックが起こり易い場所として
トイレや脱衣所があります。
こちらは設備機器云々ではなく、
建物で補うしかありませんね。
しかしながら日本の住宅は、
いまだ中くらいの断熱、中くらいの気密、といった建物が主流です。
※意図して「中くらいに」している訳ではないのはお分かりいただけるかと。。
そういった建物では、
残念ながらお風呂も脱衣所もトイレも寒々としてしまいます。
仮に新築時はそこそこ暖かくても、壁体内結露により断熱材が劣化し、
数年後には断熱が効かない状態になってしまいます。
結果として、ヒートショックを生み出す家になる・・・・
そうならないためには、
室内の温度と換気をコントロールし易い建物でなければなりません。
そこで重要なのが、やはり高気密高断熱。
まず断熱について。
計算上の数値性能は超安価なグラスウールでもある程度は確保できます。
しかしながら、ご存知の通りグラスウールは湿気に弱く、隙間だらけ。
計算上の数値は確実に出せませんし、
湿気を含み、経年劣化が著しいといった特徴があります。
グラスウールなどを使用してあり、窓廻りが結露するような家であれば、
壁の中の状態は、推して知るべしです。
よって、
湿気を通さない、あるいは跳ね返す、調湿機能がある、
といった性質の断熱材を選ぶ必要があります。
例えば発泡ウレタンなどです。
※一口にウレタンといっても、劣化し易いものもありますので注意が必要です。
補足ですが、
床下の断熱方法でも快適性は変わってきます。
一般的な床断熱工法であれば、床下は外気温です。
例えば外気温0℃のとき、
「床や浴槽の直下=0℃」です。
一方、基礎断熱という工法であれば、
「床下の温度=ほぼ室内の温度」
となります。あくまで換気がしっかり計算されていればの話ですが・・・
次に気密。
気密を勘違いされている方が、特に九州ではあまりにも多いように感じます。
よくある誤解として
・換気が悪く、窒息しそう
・窓を開ければ換気できるから気密を上げても同じこと
・断熱とは関係ない
正直、私も昔はこのような考えでした。
しかし実際は、
気密状態にすることで、換気のコントロールが容易になり、
淀みなく換気が出来ます。
ストローを例にとると分かり易いのですが、
気密が悪い家は「穴が開いたストロー」です。
当然、液体を漏らすことなく全て口まで運ぶことが出来ません。
「窓を開けて換気をすればいい」というのも間違えではないでしょうが、
ストロー無しで紙パックのジュースをワイルドに飲むようなものでしょうか。
一方気密状態の「正常なストロー」では、
一気に効率よく液体を口まで運ぶことができます。
つまり住宅においては、
気密住宅では吸気口と換気口の配置を適切に行うことで、
家中の空気を常に新鮮な状態に保つことが可能になります。
前述の通り、窓を開けて換気するのも確かに良いでしょう。
しかし淀みなく換気をしようとすれば、
相当長い時間、窓を開ける必要があるでしょう。
よって「外気温=内気温」となりますので、人には優しくないですよね。
さらに、その状態で空調をかけるとなれば、、、
当然エネルギーロスは膨大です。
また、断熱との関連性については、
「気密が悪い=隙間だらけ」ということですので、
当然、本来断熱材が持っている性能を発揮できなくなるは言うまでもないでしょう。
つまり、
・ヒートショックのない快適な住宅にするため
・いつも室内を新鮮な空気で満たし住む人が健康であるため
・家を腐らせず長持ちさせるため
温度と湿度をコントロールできる「正しい」高気密高断熱であることは必須です。
構造見学会の様子です。
C値測定0.28cm/m2の現場の施工状況、サーモカメラによる断熱欠損の説明、
ここまでやる必要があると思い、取り組んでいます。
やはり長くなってしまいました。。。
続きの面倒臭いお話が聞きたい方は、是非お問い合わせ下さい。
吉安でした。
入浴時のヒートショックによる死亡事故の記事がありました。
その反響か、
関連するニュースが様々なサイトで取り上げられたり、
某巨大掲示板でもヒートショックについての話題で盛り上がっているとか。
当社のHPも「ヒートショック」と検索されアクセスされる方が増えております。
まず私事ですが、
10数年前に建てた当時の自宅は、断熱が相当悪い家でして、
リビングを暖めるにもエアコン+ガスファンヒーターが必要でした。
ちなみに冬場の電気ガス灯油代は3万円以上もかかっていました。
それでも外気温と内気温はほとんど変わらず、
また、いくら窓を開けても収納内のカビが酷く、非常に住みにくい家でした。
子供が生まれてから、子供の事が心配になり、このままではダメだと思い・・・
数百万円かけて断熱改修を行いました。
2ヶ月の工期と、社長邸特価であっても数百万円の出費・・・
改修後はさすがに快適になり、
蓄熱式暖房機で家中暖かい家になりましたが、、、
「最初から気密断熱のことをしっかり勉強していれば」
と後悔した経験から、思うところをダラダラと書いていきます。
ご面倒で無い方はお読みいただけると嬉しいです。
何年も前からお伝えしてきましたが、
ヒートショックで亡くなられる方の数は、交通事故死亡者数を上回ります。
亡くなられる方は高齢者ばかりではなく、若年層の方も多く含まれます。
とある掲示板の記事を見ていると、
住宅設備機器メーカーが悪いような論調になっておりましたが,
果たしてそうなのでしょうか?
これまで日本の住宅において、
湿気を嫌ってか、浴室の断熱は何も無いという住宅が殆どでした。
つまりユニットバスの廻りはほぼ外気温。
これでは寒いのは当たり前です。
確かに、お風呂そのものを断熱材で覆うことも出来なくはありませんし、
断熱を強化したユニットバスも存在します。
しかし、
お風呂と並んで、ヒートショックが起こり易い場所として
トイレや脱衣所があります。
こちらは設備機器云々ではなく、
建物で補うしかありませんね。
しかしながら日本の住宅は、
いまだ中くらいの断熱、中くらいの気密、といった建物が主流です。
※意図して「中くらいに」している訳ではないのはお分かりいただけるかと。。
そういった建物では、
残念ながらお風呂も脱衣所もトイレも寒々としてしまいます。
仮に新築時はそこそこ暖かくても、壁体内結露により断熱材が劣化し、
数年後には断熱が効かない状態になってしまいます。
結果として、ヒートショックを生み出す家になる・・・・
そうならないためには、
室内の温度と換気をコントロールし易い建物でなければなりません。
そこで重要なのが、やはり高気密高断熱。
まず断熱について。
計算上の数値性能は超安価なグラスウールでもある程度は確保できます。
しかしながら、ご存知の通りグラスウールは湿気に弱く、隙間だらけ。
計算上の数値は確実に出せませんし、
湿気を含み、経年劣化が著しいといった特徴があります。
グラスウールなどを使用してあり、窓廻りが結露するような家であれば、
壁の中の状態は、推して知るべしです。
よって、
湿気を通さない、あるいは跳ね返す、調湿機能がある、
といった性質の断熱材を選ぶ必要があります。
例えば発泡ウレタンなどです。
※一口にウレタンといっても、劣化し易いものもありますので注意が必要です。
補足ですが、
床下の断熱方法でも快適性は変わってきます。
一般的な床断熱工法であれば、床下は外気温です。
例えば外気温0℃のとき、
「床や浴槽の直下=0℃」です。
一方、基礎断熱という工法であれば、
「床下の温度=ほぼ室内の温度」
となります。あくまで換気がしっかり計算されていればの話ですが・・・
次に気密。
気密を勘違いされている方が、特に九州ではあまりにも多いように感じます。
よくある誤解として
・換気が悪く、窒息しそう
・窓を開ければ換気できるから気密を上げても同じこと
・断熱とは関係ない
正直、私も昔はこのような考えでした。
しかし実際は、
気密状態にすることで、換気のコントロールが容易になり、
淀みなく換気が出来ます。
ストローを例にとると分かり易いのですが、
気密が悪い家は「穴が開いたストロー」です。
当然、液体を漏らすことなく全て口まで運ぶことが出来ません。
「窓を開けて換気をすればいい」というのも間違えではないでしょうが、
ストロー無しで紙パックのジュースをワイルドに飲むようなものでしょうか。
一方気密状態の「正常なストロー」では、
一気に効率よく液体を口まで運ぶことができます。
つまり住宅においては、
気密住宅では吸気口と換気口の配置を適切に行うことで、
家中の空気を常に新鮮な状態に保つことが可能になります。
前述の通り、窓を開けて換気するのも確かに良いでしょう。
しかし淀みなく換気をしようとすれば、
相当長い時間、窓を開ける必要があるでしょう。
よって「外気温=内気温」となりますので、人には優しくないですよね。
さらに、その状態で空調をかけるとなれば、、、
当然エネルギーロスは膨大です。
また、断熱との関連性については、
「気密が悪い=隙間だらけ」ということですので、
当然、本来断熱材が持っている性能を発揮できなくなるは言うまでもないでしょう。
つまり、
・ヒートショックのない快適な住宅にするため
・いつも室内を新鮮な空気で満たし住む人が健康であるため
・家を腐らせず長持ちさせるため
温度と湿度をコントロールできる「正しい」高気密高断熱であることは必須です。
構造見学会の様子です。
C値測定0.28cm/m2の現場の施工状況、サーモカメラによる断熱欠損の説明、
ここまでやる必要があると思い、取り組んでいます。
続きの面倒臭いお話が聞きたい方は、是非お問い合わせ下さい。
吉安でした。